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ブリヂストン美術館がカイユボットの《イエールの平原》を新所蔵&展示
2015-02-21ランダム表示
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来月6日からカナダ・ケベック州のナショナルミュージアムでカイユボット展が開催されるのですが、
そちらの方でも特設サイトが出来たみたいですよ!
http://www.mnba.qc.ca/ftp/caillebotte/
まだ中身はあまりないみたいです。
そして例によってフランス語オンリーです。
ただこのサイトの特筆すべき点はメイン画像の「GUSTAVE < ●> MARTIAL」と書いてある所の真ん中のスライダーを左右に動かすと、
カイユボット(ギュスターヴ)の描いた作品と、マルシャルの撮った写真が上手に比較できるようになっている!
というところです。
パリのジャックマールアンドレ美術館の説明には
とあったのですが、
実際のパリの展覧会の中では、具体的にこの作品とこの写真のここがこのように!!!みたいな比較はされていなかったのはちょっと残念に思っていたので、もしかしたらカナダでの展覧会は少し構成を変えてくるのかも知れませんね。
+ +
上に載せたサイトのキャプチャでは
左は男がバルコニーから身を乗り出している作品で
右はマルシャルがバルコニーから身を乗り出している写真です。
背中のところでうまく繋がっていますが、
カイユボットの作品の方のモデルはカイユボットの友人のモーリス=ブロールト。
他のものも全く同じように写真をそのまま描いたものではありませんが、
マルシャルの写真がカイユボットに影響を大いに与えたとはいえそうですね。
また逆にカイユボットの描いた作品にマルシャルが影響を受けたこともあったのかも?
今度作品の年代と、写真の年代を比較してみようっと。
ヨーロッパ橋の場面へはカイユボットの家から歩いて行くことが出来ます。
この通りをカイユボットがスケッチブック抱えながら歩いたのだろう!
なんなら隣にモネもいたかもしれない!とうきうきしながら歩くのが吉。
ヨーロッパ橋
「ヨーロッパ橋」というタイトルですが、実際は「ヨーロッパ(ユロップ)広場」です。
近くにはローマ通り、マドリッド通りなどヨーロッパ各都市の名前がついた通りが数多くあります。
そしてヨーロッパ広場自身は6つの通りが交わる六差路の中心となっています。
広場というか、ロータリーに近いかもしれません。
その下には、すぐ近くのサン・ラザール駅から伸びた線路が走っています。
さて、カイユボットの「ヨーロッパ橋」が描かれたのは
その6つの通りのひとつヴィエンヌ通りから眺めた物です。
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あー、写真がへたくそでごめんなさい。
雰囲気は変わってしまっていますが、
奥に写っているこの屋根はカイユボットの「ヨーロッパ橋」にも描かれています。
そしてこうして写真と比べてみると、カイユボットが随分と「広角」でまた鉄柵を強調して描いたか、ということがよく分かりますね。
ただ橋の鉄柵部分はかなり変わってしまっています。
エッフェル塔みたいにごつかった鉄柵は今はこうなっています。
奥にあるのがモネの絵で有名なサン・ラザール駅。
ここもモネが描いた三角屋根があって一見の価値ありです♪
モンソー公園の話が出ましたので、モンソー公園を。
モンソー公園は、18世紀に出来たイギリス式の庭園で、地下鉄Monceau駅から歩いて行けます。
この公園を通り道にしてたくさんの人が歩いています。
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なぜか色々な遺跡風のものが点在。
ピラミッド、ローマのコリント式円柱、廃墟的な石碑など。
この庭園を造った人の趣味でしょうか??
カイユボットは1877年と78年頃にモンソー公園の描きました。
77年の方は公園の小道を。
これはタイトルがないとモンソー公園かどうか判断は難しいですね。
モンソー公園
構図は違うけど、こんな感じかなぁ?ベンチがあって遺跡が無くて。
78年頃のほうは遺跡があって、
根気があれば、どの場所だか特定できそう!
モンソー公園
今回は時間が無くて駄目だったけど、いつか特定してみたい。
この公園はモネも描いたことがあるそうです。
行ってきました第二弾。
本当は時系列的にはお父さんが別荘を買ったイエールが先なんですが、
飛んでミロメニル77番地の邸宅です。
カイユボットが18歳の頃、父マルシャルが当時できたばかりの高級住宅街に建てた家です。
残念ながら1898年にだいぶ建て替えられてしまったとのことです。
今もきっとどなたかが住んでいるのでしょう。
ただ、カイユボットが住んでいたというプレートはあります。
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GUSTAVE CAILLEBOTTE 1848-1894
MECENE DES IMPRESSIONNISTES ET ARTISTE-PEINTRE
A VECU ET TRAVAILLE ICI
ギュスターヴ カイユボット 1848-1894
印象派のパトロンであり画家
ここで暮らし、活動
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この家にはカイユボットのアトリエがあったと考えられています。
「ストーブのあるアトリエ」
また他に何枚かこの家の中と思われる絵も描いています。
第二回印象派展に出展された「窓辺の若い男」。
モデルは弟のルネで、ミロメニル通り側の窓から外を眺めています。
この時は鉄柵ではなかったのですね。
同じく第二回印象派展に出展された「ピアノを弾く若い男」。
こちらはもう一人の弟マルシャルです。
さらにカイユボットの代表作の一つ「床の鉋かけ」もこの家だといわれています。
より大きな地図で カイユボット関連地図 を表示
この家で暮らしていた頃、カイユボットは印象派の仲間たちと出会い、
彼の代表作が生まれたのですねぇ。うんうん。
おすすめは地下鉄Monceau駅からモンソー公園を抜けて家を見学、
そのまま「ヨーロッパ橋」や「パリの通り:雨」の描かれた場所に向かうコースです♪
ちなみにジャン・ベローもこの家の絵を描いています。
アレクサンドル=カバネルはサロン派の画家として、当時大いに幅をきかせていた画家でした。
代表作の一つが「ヴィーナスの誕生(1863)」です。
印象派の画家たちが追い求めていたものとはかけ離れていますね。
汽車が走ろうという時代に海に浮かぶヴィーナスかよ。
と印象派の画家たちが思ったかどうかは分かりませんが、
デ=ニッティス(イタリア画家。カイユボットらと親交があった)によると、カイユボットは友人の息子にこんな冗談を教えたそうです。
Ah! ah! ah! Que la vie serait belle / Si j’étais, ça, si j’étais, ça, si j’étais Cabanel.
嗚呼!もしも、もしも、もしも私がカバネルだったら人生がどんなに美しかろう!
理想化された美しい人物や風景情景を多く描いた
カバネルのことを完全に馬鹿にしていますね(笑)
私はカバネルの作品、好きですけどね r(^ω^*)))
パリとパリ近郊でカイユボットゆかりの地を巡ってきました。
カイユボットに限らず私は画家が絵を描いた場所に行くのが好きなのです*^^*
年代順にご紹介していきます。
カイユボットは1848年8月19日午後3時20分、パリの10区(当時の5区)フォブール=サン=ドニ(Faubourg-Saint-Denis)通り152番地(当時の160番地)で生まれました。
コレが現在の152, Rue Faubourg-Saint-Denisです。
場所は東駅と北駅の近く。
貸しインターネット屋さんになっていますが、どちらかというと雑多な地域です。
19世紀半ばはどんなところだったのかしら?
大きな地図で見る
父親が軍に寝具を卸したりする事業をしていました。
152番地に作業小屋などがあった記録があるのでこれは当時の建物ではないかもしれません。
(けどパリの建物ってどこからどこまでが1軒なんでしょう・・・?)
18歳に高級住宅街のミロメニル地域に引っ越すまで、ここで過ごしていました。
こちらが戦利品でーす。
■図録 39ユーロ
今ならパリの大きな本屋で取扱いがあると思います。
後フランスアマゾンやイギリスアマゾンなどでも買えます。
(フランス語のみ)
■薄い図録(青いヤツ)9ユーロ
フランスアマゾンで取扱いがあります。
(フランス語のみ)
■DVD 25ユーロ
マルシャルの撮った写真がみられるDVDです。クラシック曲付。
こちらで詳細が確認いただけます。(日本への配送は不可かも・・・)
(フランス語のみ)
■マグネット 4ユーロ
今これは我が家の冷蔵庫に!
さて、以前にTwitterの方で書きましたがこの展覧会、次はカナダに巡回します。
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カナダ・ケベック州ナショナルミュージアム
http://www.mnba.qc.ca/expo_caillebotte.aspx
(2011/10/6〜2012/1/8)
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カナダなら行けるという方は是非!!
パリの展覧会、英語での説明も一切ありませんでした。
同じフランス語圏ということでケベック州でも同様だと思います。
行かれる方は、英語の音声などで予習をしていくのがいいかもしれません。
公式サイトで無料配布しています。
それでは皆様、ボンボヤージュ!
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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《水路》
「釣り」「水浴者、イエールのほとり」「イエール川のカヌー」の
イエール川三部作は興味深かったです。
この三作品、微妙にサイズは違うのですが、並べてみるとほとんど同じ大きさ。
釣りをする、泳ぐ、カヌーをこぐといった川での楽しみがそれぞれに描かれているのです。
カイユボットがいかに多くの時間をこの川で過ごしたかが分かるようです。
「セーヌ川に停泊中の船」
そしてこのコーナーでの一番の収穫は今までカイユボット作品の中でも特にとりたてて興味があるわけではなかったヨットの絵が実はおもしろいんじゃないか?というところ。
カイユボットは後期になるとヨットのある風景をたくさん描いているのですが、
ほとんど白黒しか見たことがない、自分自身ヨットになじみが薄いということもあってあまり興味がなく「あー、まー、好きだったんだね」程度にしか思っていませんでした。
しかし今回の展覧会で割と大きめの作品を目の前に見てみると
当然水の色がカラーなことと
あれ、ここにも遠近法や幾何学が・・・・!
カイユボットはずっと遠近法の構図に興味があったんですね。
後期の作品を見直すいい作品に出会った気がします。
あー、いってよかった。しみじみ。
このコーナーに展示されたカイユボット作品
セーヌ水路の小船
アルジャントゥイユ、セーヌの航路
アルジャントゥイユのヨット
セーヌ川に停泊中の船
プティ=ジャンヌヴィリエの土手とセーヌ川
釣り
水浴者、イエールのほとり
イエール川のカヌー
シルクハットのボートこぎ
アルジャントゥイユに続くセーヌ支流、陽光
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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《近代風景》
また「行った」話で恐縮なんですが、
わたくしヨーロッパ橋にもアルジャントゥイユにも行きましたからね!
って・・・なんだかこの頃になってくるとカイユボットの作品を見に来たのか
カイユボットの描いた場所に行ったことのあることを思い出しに来ているのか
よく分からなくなってきます(笑)
「ヨーロッパ橋(習作) 」
習作ではない「ヨーロッパ橋」の本物はまだ見たことがないので
死ぬまでに見てみたいですねぇ。
この習作までは「ヨーロッパ橋」には描かれている犬がいないのがわかりますでしょうか?
男女の位置も微妙に違いますね。
このコーナーに展示されたカイユボット作品
線路のある景色
ヨーロッパ橋(習作)
ヨーロッパ橋(習作・部分)
アルジャントゥイユの工場
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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《庭での楽しみ》
「マーガレット」
カラーを知らなかった作品を実際に
カラーで見ることが出来たというのは本当にすてき。
今まで白黒でしか見たことの無かった「マーガレット」は
私、カイユボットはちょっと適当に描いたんだと思ってました(失礼)。
でも実際にみたマーガレットは
深いグリーンの中に白い花が点在していてとってもかわいかったです。
(今度カラーに差し替えますね。)
「ひまわり、プティ=ジャンヌヴィリエの庭」
「ひまわり、プティ=ジャンヌヴィリエの庭」も黄色と緑のコントラストがビビッドな作品でした。
そして「ラン」「ラン(カトレヤとアンスリウム)」「カトレヤとアンスリウム」「白いラン」をまとめて見ることが出来たのもいい経験。
これらの4作品はカイユボットが自分の家のダイニングルームのドアのための装飾扉として使われていました。
当時画家の間で流行っていたとどこかで読んだ覚えがあります。
花が好きだったんですねぇ。うんうん。
「イエールの庭」
実はこの前日にイエールに足を運んでいたので、
この絵の中に描かれている場所に立って息をしたり、
お茶したりしたのかと思うと
本当に今でもテンションの上がる気持ちです!!!
「イエールの庭」に描かれているこの茶色の建物。
今はレストランになっていてこの左横のスペースで私、お茶したの!!!!ひゃほー。
このコーナーに展示されたカイユボット作品
田舎の肖像
バラ園、プティ=ジャンヌヴィリエの庭
イエールの庭
プティジャンヌヴィリエの庭の並木道
イエールの菜園
プティ=ジャンヌヴィリエの菜園
ひまわり、プティ=ジャンヌヴィリエの庭
白い菊、黄色の菊
マーガレット
金蓮花
ラン(カトレヤとアンスリウム)
カトレヤとアンスリウム
白いラン
カトレヤと赤い花咲く植物
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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