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ブリヂストン美術館がカイユボットの《イエールの平原》を新所蔵&展示
2015-02-21ランダム表示
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《カイユボットのプライベート》
室内、窓辺の女性
この展覧会で一番心に残った作品は、このコーナーにあった「室内、窓辺の女性」でした。
前々から思ってはいたのですが、右の男性の頭の位置が疑問符なのですが、それはおいておいて^^;
この作品は116×89cmと大きめの作品です。
この絵の前に立つと、女性の背中からお尻がまず眼に入ってきます。その色は紫味がかった深い青色で、逆光によってほんの少しずつ微妙に色を変えています。
その色の美しいこと!私はカイユボットのこの紫味がかった青色というのが大好きなのです。
そして少し目を広範囲にやるとこの女性が外を眺め我々鑑賞者に背を向けていることが分かります。女性の表情は見えません。
私は批評家でも何でもないので、この絵について「夫婦のすれ違った関係を表している」だとか「ブルジョワジーの都会の退屈な日常の一コマだ」とか断定することは出来ませんが、
この背中の深い青色をみていると何か彼女の気持ちを感じる気さえします。
読書するウジェーヌ=ドーフレヌ
「読書するウジェーヌ=ドーフレヌ」もよかったです。
今までこの絵は普通に友人を描いた肖像画だという認識しかありませんでしたが
その大きさから、調度品の豪華さから、仕上げの丁寧さから、その色から
ドーフレヌ氏の威厳的なものを感じました。
カイユボットの肖像画は少し師匠のレオン=ボナに通じるところがありますね。
昼食
楽しみにしていた昼食もやはり色が違いました!
そして今まで図版で見ていると、どうしてもその中心である三人の人物に目がいってしまっていて気がつかなかったのですが、実際にこの絵を見ると、一番手前の空のお皿があることにより気がつきます。
これは私の(カイユボットの)席であり目線です。鑑賞者が画家の目線を共感できシンクロできる瞬間。
いいですねぇ(* ´З`*)
ピアノレッスン
ピアノレッスンはマルモッタン展の中の一枚として日本に来たことがあります。
このコーナーに展示されたカイユボット作品
麦わら帽子をかぶった自画像
イーゼルの前の自画像
自画像
マルシャル=カイユボット夫人の肖像
読書するウジェーヌ=ドーフレヌ
ジュール=フロワィエの肖像
アンリ=コルディエの肖像
マダム・ルノワールの肖像
昼食
室内、読む女性(室内)
室内、窓辺の女性
ピアノレッスン
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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《遠近法で描かれたパリ》
まずこのコーナーに入って、とにかく色が違う!と思いました。
今まで図版でみていたものはどちらかというと夕暮れチックな赤みがかった色だったのですが、
本物はカイユボットらしく、もっと青、紫、グレーを基調としていました。
緑色もこんな眠たい色じゃなくてもっとずっとみずみずしい色でしたよ!
今度、新しい図録のスキャニング画像と差し替えますが、それでもやっぱり全然違う。
また、実際に「遠近法で描かれた」作品をこのように一堂に集めると、
カイユボットが遠近法にものすごく興味があったのだ、ということが本当によく分かりました。
「バルコニーの男」
パリの町並みは、昔も今もさほど変わらないと思うのですが、
日本と違って建物の高さがほとんど同じなのが特徴です。
そのため例えば「バルコニーの男」のように屋根によって遠近法が強調されています。
カイユボットがバルコニーをよく描いたのも、線を強調するのに都合が良かった為かもしれません。
「上から眺めた大通り」
カイユボットはオスマン大通りのアパートに弟と住んでいた時期があったのですが
その時も上階に住んでいました。
そこからの眺めがきっと彼の「遠近法好き欲」を刺激したのでしょう。
そこからの眺めを多く描いています。
「上から眺めた大通り」も非常によいです。
これらの絵の前でルノワールやモネその他当時の人々がケンケンガクガク色々な話をしたのだと思うと、それだけで楽しくなってしまう私です。
このコーナーに展示されたカイユボット作品
バルコニー、オスマン大通り
バルコニーの男
オスマン大通り、雪
オスマン大通りの安全地帯
上から眺めた大通り
イタリア大通り
ペピニエ通りの兵舎
雨傘を差す男と女(パリの通り、雨 (習作・部分))
ハウスペインター
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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このジャックマールアンドレ美術館というのは
1869年にパリの高級住宅街に建てられた邸宅を改装した美術館です。
カイユボットのお父さんが1866年(ギュスターヴ18歳の時)に建てたミロメニルの家の近所にあります。
二つの家がお互いに交流があったかどうかは分かりませんが、
このジャックマールアンドレの邸宅大通りに面していて、さらにものすごいですから、
カイユボット家がこの邸宅を知っていた可能性は充分にあります。
この展覧会を見て、今までも知ってはいましたが、
カイユボットがお金持ちだと言うことを改めて実感することが出来ました。
(ただしお父さんが事業で成功したタイプであり、元来のお金持ち、上流階級というわけではありません。)
まずカイユボット家の財産がジャックマールアンドレ程ではないにしても、
同じ高級住宅街に家を建てることが出来たので
まずそのことだけでもカイユボットの家がお金持ちだったことが分かります。
そして幼い頃の肖像画があること(飾られていたのは本物かレプリカかは分かりませんでしたがおそらくJul. Ballyの作品です。)、たくさんの写真を撮ることが出来る財力があること、描かれているまたは写真に映っている調度品、ヨットレースなどの趣味、さほど売る気がなかった彼の作品。などなど。
さて、中は、ものすごい人でした・・・。
日本で開かれる、例えばオルセー展のような劇混みの状態ではないにしても
小さい各部屋に常に20〜30人いるような感じです。
美術館の中は写真NGだったのでなにも無くてごめんなさい。
掲載している部屋の様子は特設サイトのものです。
カイユボットの作品は全部で50ありました!
弟マルシャルの撮った写真も飾ってあり、
カイユボットの作品と弟家族との交流、当時の雰囲気を楽しむことが出来ます。
普段のジャックマールアンドレ美術館は8.5ユーロ(オーディオガイド付)で入ることが出来ます。
中にあるカフェもとてもいい雰囲気なのでこちらだけでも是非。
ジャックマール=アンドレ美術館
Museé Jacquemart-André
158 Bd. Haussmann 75008
01 45 62 11 59
10:00〜18:00 休み無し カフェは11:45〜17:30
最寄駅、地下鉄 Miromesnil (9)(13)
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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先日念願叶って「ジャックマール=アンドレ美術館」で開催されていた
カイユボット展「Dans l’intimité des frères Caillebotte(カイユボット兄弟のプライベートな世界)」に行ってきました!!!
7/11、最終日、滑り込みセーフですヽ(^◇^*)/
チケットはこんなです。前売り券です。(シワシワですみません・・・)
前売りがあることは知っていたのですが、海外のサイトで買うことを躊躇していて、
前売りが無くても入れるだろうし、まぁいいかな、と思っていました。
ところが
「チケットがないとすごく並ぶから、前もって買っておいた方がいい。すでに○日の前売りチケットも売り切れている。急いだ方がいい!」というアドバイスが。
小さい美術館なので、ある程度の入場制限をかけているようです。
並べば見られるでしょうが貴重なパリでの一日を並びに費やしたくない!
ひゃーーー。コレ目当てでパリまで行って、見られなかったとか笑えない!!!
サイトは基本フランス語で苦労しましたが、何とか購入。
一般は大人12ユーロ。1ユーロ約120円で計算して1,440円です。
オーディオガイド付きだと15ユーロ(ただしフランス語のみ)。
フランスでこのような特別展に行ったことはないのですが、
オルセー美術館やルーブル美術館が通常10ユーロだと考えると高めかもしれません。
私たちは10時の指定で買ったので、その時間に行くと、長い行列を尻目に中に入れるというわけです。
ディズニーランドのファストパスを思い浮かべて頂くとわかりやすいかも。
日本の美術館ではあまり見かけませんね。
こちらで開催される特別展では結構一般的なのでしょうか?
朝10時前に行くと、すでに列が!
ぶひーーー。中の方にも列があったので50〜60人くらい並んでいたでしょうか。
チケットがあるのであらよっとと入っていきます。
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(1)チケット
(2)ジャックマール=アンドレ美術館について
(3)《遠近法で描かれたパリ》
(4)《カイユボットのプライベート》
(5)《庭での楽しみ》
(6)《近代風景》
(7)《水路》
(8)戦利品と今後の巡回先
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カイユボット展の特設サイトから公式のアプリが出ています。
今回のカイユボット展に出ている作品と写真27点の解説を音声で聞くことが出来ます。
展覧会でよくある音声解説(500円)のAppという感じです。
アプリは英語バージョンとフランス語バージョンのみで日本語はありません。
価格は有料で230円と450円(解像度の違い)です。
気になった方はiTunesからどうぞ。
(リンク先は英語バージョンの230円です。)
ただ、こちらで音声のみのダウンロードが無料で出来るみたいなので
わざわざ購入することはないかな・・・・
Appにどの作品の解説があるか気になる方は↑で確認してください。
Appのいい点はかなり作品を拡大して見ることが出来るところです。
もちろん私は買いましたよ♪
展覧会もAppの時代なんですね!
音声に関して「イヤフォンまたはiPhoneを耳に近づけて音声を聞いてください。展覧会会場で使用する時はスピーカーはご使用なさらないでください」との注意書きがあります。
ご注意ください。
先日[パリで来年3月から夏までカイユボットと写真展をやるそうですよ!!]とお知らせしましたが
ついにそれも開催いたしましたね^o^)ノ
ジャックマールアンドレ美術館でのお知らせの他に、
この展覧会の特設サイトもオープンしているようです!
http://www.culturespaces-minisite.com/caillebotte/index.html
特設サイトの方は残念ながらフランス語オンリーみたいですが、
閉幕までに少しずつ読んでみたいと思います。
メニュー「photo」をクリックすると展覧会の様子が写真で見られます。
サイトからわかったこの展覧会に展示されている作品を集めてみました!(順不動)
40作品あります。
ジャックマールアンドレ美術館には35作品と書いてありましたが、
それよりももう少し来ているみたいですね!!
プティ=ジャンヌヴィリエの菜園
バラ園、プティ=ジャンヌヴィリエの庭
田舎の肖像
イエールの菜園
イエールの庭園
(本当にこの作品かちょっと自信なし)
ハウスペインター
雨傘を差す男と女(パリの通り、雨 (習作・部分))
バルコニー、オスマン大通り
オスマン大通り、雪
上から眺めた大通り
バルコニーの男
イタリア大通り
ペピニエ通りの兵舎
釣り
水浴者、イエールのほとり
イエール川のカヌー
アルジャントゥイユ、セーヌの航路
プティ=ジャンヌヴィリエの土手とセーヌ川
セーヌ水路の小船
アルジャントゥイユのヨット
セーヌ川に停泊中の船
ヨーロッパ橋(習作)
ヨーロッパ橋(習作・部分)
線路のある景色
室内、読む女性(室内)
ジュール=フロワィエの肖像
オスマン大通りの安全地帯
昼食
読書するウジェーヌ=ドーフレヌ
アンリ=コルディエの肖像
マルシャル=カイユボット夫人の肖像
イーゼルの前の自画像
自画像
アルジャントゥイユの工場
シルクハットのボートこぎ
白い菊、黄色の菊
ラン(カトレヤとアンスリウム)
マーガレット
ひまわり、プティ=ジャンヌヴィリエの庭
白いラン
私が一番気になるのは「昼食」です。皆様はいかがですか?
この写真はいつもののかは分かりませんが、カイユボット家の別荘の近くの様子です。
Book10に載っているので、良かったら見てみてください。
なんと、ここに写っている建物がカイユボットの作品にも描かれているのだそうですよ。
[イエール川のカヌー] c1877-78年
作品奥の黄色い建物とグレーの橋が、写真右手のウォーターハウスと橋。
[釣り] 1878年
ちょっと分かりづらいですが、木々の中にある三角のオレンジ味がかったものが、写真左手のあずまやの屋根
なんだそうです!
この写真と作品はまったく同じ時代のものではないかもしれませんが、
もし建て直されたにせよ、カイユボットがそこにあった建物を自分の作品にそのまま描いたということが分かりますね。
—
当時のサロン派の人々や保守的な人々は印象派の絵画を
「理想化されていない絵なんて・・・」と格下に思っていたようです。
私は今までその話を聞いても「なんだかなぁ」としか思っていなかったのですが
この写真とカイユボットの作品を見て、なるほどと思うところがありました。
なぜなら、理想化して描くならこのウォーターハウスやあずまやは無い方がキレイにまとまりますからね。
現実に存在するものを描いちゃうところが、保守派の人々にとっては
「なんか品がないなー」と思うところだったのでしょうし
逆に、こういう実際にあるものを描くことが印象派の人にとっては
重要なファクターの一つだったのかもしれません。
ふむー、遅まきながら少し開眼した気分(-人-)
カイユボットの作品にサインがありますが、
そのほとんどはカイユボット自身の手によるものではないそうです。
カイユボットは生前意図的に自分の作品にはあまりサインをしていませんでした。
今作品にあるサインには大きく分けて2種類あります。
ひとつはサイン(Signature)
カイユボットの死の翌日、弟のマルシャルとルノワールがサインをしました。
もうひとつは印(Griff/Stamp)
G. Caillebotteという青色の刻印で、マルシャルやその子孫によって押されました。
もちろんカイユボット自身がサインしたものもありますよ。
パリにあるジャックマールアンドレ美術館で「カイユボット兄弟のプライベートな世界」という展覧会が2011/3/25〜7/11まで開催されるそうです。
またまたフランスからニュースをいただきました!
Je vous remercie!
ちょっと慌てて訳してみました!
より詳しくはこちらから
英語・フランス語(注意・音が出ます)
———————————————
「カイユボット兄弟のプライベートな世界」
2011/3/25〜7/11、ジャックマールアンドレ美術館では 画家であり写真家であった「カイユボット兄弟のプライベートな世界」を開催します。
印象派と写真の遭遇であるこの展覧会はカイユボット兄弟のの芸術とプライベートの世界を連想させるでしょう。
ギュスターヴ=カイユボットの画家としての才能に対する評判や印象派の友人たちのパトロンとしての役割に対する評判はすっかり認められています。ギュスターヴは弟マルシャルととても親しくしていました。しかし作曲家でありピアニストであり写真家でもあったマルシャル自身のことは比較的知られていません。
しかしながら、近年のマルシャルの写真コレクションの研究によって、兄であるギュスターブの作品のパリの眺め、セーリング、庭と川岸といった主題の中に描かれた意識の壮大さが明かされているということが分かってきました。この発見によって当美術館は「マルシャルの写真とギュスターヴの作品を直接比べてみる」という今まで他の美術館がなしえなかったことをすることができました。
コレクションを特別に貸してくださったことに感謝しています。
展覧会では初めに35点の絵画と150点近くの写真を並べてカイユボット兄弟に内在する類似性を明らかにします。それらの写真はマルシャルによって撮影されたオリジナルの写真です。いくつかの絵画作品は個人蔵の作品であり、今まで公に公開されたことがなかった作品です。
———————————————
このあとは生い立ちの説明とかでした。
すごいですよ!すごい!これフランスに行きたいかも!ひょっとしたら行くかも!!!
あーでもどうなの35点ってフランスに飛ぶレベル?大丈夫?迷うし。
ひゃーーー。
「カイユボット作品の個別ページ」に「この作品についてつぶやくボタン」をつけました〜。
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その作品のタイトル(日本語、仏語)とサイトURLが入ります。
「この作品が好きでーす」とかお気軽につぶやいていただけたらな、と思います^▽^♪
ついでにこのブログにもボタンをつけました。
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