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ブリヂストン美術館がカイユボットの《イエールの平原》を新所蔵&展示
2015-02-21ランダム表示
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カイユボット三兄弟の写真を入手しました。
おぉ。これは貴重ですよ。
カイユボット自身やマルシャルの写真はパリや東京の展覧会でご覧になった方もあるかもしれません。
しかしマルシャルによって撮られた写真は1891年以降のものなので、
若くして亡くなってしまった真ん中の弟ルネ(1878年11月享年26歳)は当然写っていません。
誰が誰なのか、いつ撮られた写真なのかははっきりしませんが、私が思うに
一番右はギュスターブ(顔の丸さと髪型が1863年に撮影された写真とよく似ている)
真ん中がマルシャル(顔がギュスターブより面長で、面影あり)
一番左がルネ
次期は1863年(ギュスターブが15歳頃)かそれ以前ではないかと。
(1863年に撮影された写真と服装が同じ。でもちょっと幼い感じがないわけでもない)
完全に憶測ですけど、一番下のマルシャルがリセのルイ・ル・グランに入学をして
その記念に三人で撮ったものなのかも?!
もう一枚あります。
こ、これはすごいイケメン兄弟や・・・!!
先ほどの法則で言うと左からギュスターヴ、マルシャル、ルネになります。
この写真は「Gustave Caillebotte ou les aventures du regard(ギュスターブ・カイユボット 視覚の冒険)」(アラン・ジョベール、1994)という映画の中で流れているそうです。
そしてこの映画は現在イエールで開催中のカイユボット展で見られるらしいんです!!
La Propriété Caillebotte à Yerres(別荘のHP。仏語)
FaceBookもあります。こちらもフランス語ですが写真を見ているだけでも楽しいですよ。
現地に行かれる予定の方は映画で写真を見てみてくださいな。
そして今のところ予定の無い方も7月までまだ余裕がありますので是非ご検討ください(・ω・)ノ
拙サイトでの案内です。↓
フランス・イエールでの展覧会のお知らせ(2014年4月5日-7月20日)>>
行ってきたシリーズのイエール編、まだ書いてないんだよなぁ。。。あばばヾ(*д*ヾ三ノ*д*)ノ
ウォール・ストリート・ジャーナルの4/15の記事に
カイユボットの『パリの通り、雨』についての面白い記事が出ていました。
Chicago Restoration May Alter View of Caillebotte >>
日本語訳はこの記事の下にのせています。
シカゴ美術研究所が調査、修復したところ、この作品の「真の色」が現れたとのこと!
この作品は、今我々が考えているよりももっと印象派、そしてカイユボット自身にとっても重要な作品なのかもしれない。
かいつまんで言うと
・前回の修復者が空を塗りつぶしてしまったが、実際の空の色はもっと複雑な色調をしていた。
・この場面は“雨が止み、太陽が雲間から光差す一瞬”なのかもしれない。
・だとしたら一瞬を捉えるという意味で、この絵は非常に印象主義的作品だ。
・この発見はこの絵の評価、そしてカイユボット自身の評価をも変えてしまう可能性がある。
↓修復前
↓修正後
※修正後の画像がちょっと画像が暗いのは、動画からキャプチャしたためかと思います。
傘と建物の付近の方が若干色が暗くなり、トーンの違いがはっきりしたのがおわかりでしょうか?
この違いが“雨が止み、太陽が雲間から光差す一瞬”を表現しているのかも?!
おぉ。なんだか心がときめきます!!
部分ではわかりにくいですが、是非リンク先の記事に載っている比較画像を見てみてください。
黄色っぽさが抜けて、より作品の奥行感が出てきた気もします。
特に“一瞬”という点ではクロード・モネの『印象・日の出』を思い出しますね。
今まで「『パリの通り、雨』はなぜ雨を描いていないのかしら?」と思っていたのですが
これがさーっと降った雨が止んだまさにその瞬間だった、と考えるとなんだか納得がいきます。
今だったらそのくらいの雨の場合、ヨーロッパの人は傘なんか差さなさそうですけど。
カイユボットがこの作品をすごく「広がり」のあるものとして描いたと感じていたのですが、
雨が上がった瞬間だと考えると、その「広がり」ともリンクしていそう。
これは斬新な作品だわい! >>
本当はどういうつもりだったのかカイユボットにしかわからないですけどね。
ゴッホみたいに自分の作品についてカイユボットが色々と述べているような手紙でも見つからないかなぁ!
画像だと修正前なのか後なのかわかりにくいのが難・・・。
実際はもっとブルーっぽさがあるのでしょうね。
この修復作業を終えてシカゴ美術研究所は『パリの通り、雨』の展示を開始したそうです。
これは実際にこの目で見てみるしかない?!
いつかシカゴにこの作品を見に行きたいなぁ!
できれば修復前の色合いも見ておきたかった!
シカゴ美術研究所サイトの現在のTOPページもいい感じ!
こんなに大きな作品なんですねぇ。
カイユボットもこういう感じで細かい絵筆を持って作品を描いたのかもしれないですね。
修正に関する細かいところは動画とウォール・ストリート・ジャーナルの記事をご覧下さい。
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事はビフォー・アフターがスライドで確認できて面白いですよ!