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ブリヂストン美術館がカイユボットの《イエールの平原》を新所蔵&展示
2015-02-21ランダム表示
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「光を描く印象派展−美術館が解いた謎−」に行ってきました。
「光を描く印象派展−美術館が解いた謎−」青森県立美術館
展覧会終了超間際に青森でこの展覧会がやっていることを知りまして
日帰り突貫で行ってきました!!!
(交通費だけで5万飛んだ・・・)
この展覧会はよくある展覧会とは異なり、ケルンのヴァルラフ・リヒャルツ美術館/コルブー財団が顕微鏡や赤外線、X線などを使用して印象派の描いた作品を調査した結果を発表するというものでした。
展覧会終了前日夜に取り寄せていた図録と解説書が届きまして、
それを読んだらあまりの興味深さに居ても立ってもいられず!
全ての作品の調査がおもしろかったのですが、カイユボットに限っていうと
彼の描いた作品にポプラの芽や、外で絵を描いた時の器具の跡などがついていることが分かったというのです。
それはまさにカイユボットが戸外で作品を描いたという証拠でもありました。
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画面を調べると、左下に小さな粒が見つかりました。顕微鏡で覗いてみると植物の芽のようです。画面にはポプラの木が描かれている。もしかすると・・・その通り、ポプラの芽であることがわかりました。この作品が強い風の日、実際にポプラ並木の下で描かれたことを示す証拠です。画面の洗濯物をはためかせている風がキャンバスの 上にポプラの芽を飛ばしたのでしょう。
でも作品はたて1m、よこ1.5mを超える大きさです。強い風の中で描くのは大変ではなかったでしょうか?
光をキャンバスにとらえるためには、たとえ強風に邪魔されても戸外で制作する。小さなポプラの芽は印象派の画家たちの信念のあかしでもあります。
(「印象派展−美術館が解いた謎−」サイトより引用)
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そうした数々の「証拠」によって
カイユボットのみならず多くの画家がその時代に息をして、
まさに絵を描いていたのだということを身近に感じることが出来て本当に良かった。
カイユボットの展示作品は全部で8点。
これから9エントリくらいに渡って、図録などの要約と感想、
そしてこの展覧会の基礎となる、公式の調査報告サイトの翻訳をお伝えしたいと思います。
公式の調査報告サイトはこちらから »
この展覧会に行かれた、図録や解説書を買ったという方でも、
上記調査報告サイトにはさらに詳しい調査報告が書かれているので必見ですよ★
(あと、「行ってきましたシリーズ」もまだ続きます。)
当時の人が驚いた色彩感覚で描かれた
「コロンブの丘」 作品概要はこちら
チューブ入り絵の具の登場によって描くことができた鮮やかな色彩
「ジェンヌヴィリエの平野、黄色い野原」 作品概要はこちら
パリの画材店で買ったキャンバスに描かれた
「アルジャントゥイユのレガッタ」作品概要はこちら
戸外から運んだ装置の跡がついている作品
「トゥルーヴィルの庭」作品概要はこちら
ポプラの芽が画面に付着した
「セーヌ河畔の洗濯物」作品概要はこちら
イーゼル部分の塗り残しのある
「セーヌ川の支流、秋の気配」作品概要はこちら
日中に描かれたセーヌ川岸とボート。戸外から運ばれた跡のある
「セーヌ川岸」作品概要はこちら
朝か午後に描かれたセーヌ川岸とボート。実は下書きを失敗している
「セーヌ川岸の船と小屋」作品概要はこちら
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