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アンリ=コルディエとカイユボットは親戚関係

カイユボットが1883年に描いた「アンリ=コルディエの肖像」。



ブリヂストン美術館で開催されたカイユボット展にも展示されていたので、
覚えている方もいらっしゃるかと思います。

展覧会のカタログには
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コルディエはカイユボットと生年が1年違う同世代。
アメリカ、ニューオリンズでフランス実業家の家庭に生まれ、フランスとイギリスで学んだ後、
1869年より上海のアメリカ系商社に勤務。
そこで中国について学び、英国王室アジア学会北中国支部図書館員となった。(中略)
カイユボットとコルディエの関係の詳細は明らかではない。
カイユボットは生活の糧を得るために肖像画の委託を受けることがなかったとすると、
本作は友情の証なのだろう。

———-
と書いてあります。


アンリ・コルディエさん、今まではカイユボットの友人の一人だと考えられていたのですが
ところがどうもカイユボットと親戚関係にあったようなのです!


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実はこの話、知人からメールで教えてもらったのです。
まったくもって私の手柄ではないのですけど、その内容をここに記します。

また、私自身は実際この本を読んだり調べたりしたわけではないのですが、
いつか機会があったらこの目でみてみたいです!

いただいたメールの内容抜粋です。
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コルディエが1925/3/16に亡くなった後、同じ東洋学者であったポール・ペリオがコルディエに敬意を表して「Henri Cordier (1849 – 1825)」という彼の人生についての本を書きました。
それを読んでみると、このような記述があったのです。


« Son père chargé de fonder à Changhai une agence du Comptoir d’Escompte, était parti en 1859 pour la Chine, où il fut bientôt rejoint par sa femme et son plus jeune fils. Les deux ainés sortaient chez leurs parents Caillebotte, c’est à cette parenté qu’est dû le portrait d’Henri Cordier par Caillebotte… ».
« アンリの父親がコントワール・デスコント銀行の上海支店設立の担当となり、1859年に中国にやってきた。そしてそこに妻と息子も加わる。アンリの祖父母はカイユボットの親戚筋であり、そのためカイユボットがアンリ・コルディエの肖像を描いたのだ。»

市のアーカイブにアクセスしたらすぐにわかりました。
アンリの祖父ジェロームはルマスケリエ家(カイユボットの父マルシャルの2番目妻の家)の結婚や出産に何度も証人として出席しているようです。
さらにアンリの父であるウジェーヌ・エルネストが生まれたとき、父マルシャルの2番目妻の父親のフィリップ・ジョセフ・ルマスケリエが出生証明書の証人の一人として署名していたのです。

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家系図もつくっていただいちゃったんだけど、わかるかな・・・?
yyyeyoyycyaye-2014-11-26-00322.png

ギュスターヴ・カイユボットの父親マルシャルの二番目の妻のセラフィーヌの父親フィリップ・ジョセフと
アンリ・コルディエの曾祖母テレーズが兄弟だ、ということです。
ちなみにギュスターヴはマルシャルの三番目の妻との間の子です。

かなり遠い親戚(はとこの子供同士くらいの遠さ)であり、
父親マルシャルの前の奥さんつながりなので『血縁』というわけではないのですが、
(※二番目の妻と三番目の妻は血縁関係の可能性が…そうなると『血縁』になりますね。2014/12/17追記)
(※二番目と三番目の妻は叔母、姪の関係でした。二人は遠いながらも血縁関係です。詳しくはこちらを » 2014/12/20追記)
随分濃い親戚付き合いをしていたようですし
カイユボットはコルディエを親戚だとわかった上で描いたのでしょう。

アンリ・コルディエの「学者」という社会的側面を描きつつ、
書き物の姿勢や開きっぱなしの棚などからうかがえる格好付けていない様子から
彼のプライベートな空間を描こうとしたカイユボットらしさが出ています。

家族や親戚のポートレイトを数多く描いたカイユボットですが
アンリ・コルディエが親戚だとわかった今
この作品はさらにそうした傾向を特徴づける作品だと言えるでしょう。


もしかしたら明らかになっていないだけでまだ他にもそうした肖像画があるのかもしれないですね*^o^*

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