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おそらくイエール時代にカイユボットの使った色

この春から夏にかけてフランス・イエールで開催されていた展覧会に
カイユボットが使用していた絵の具と混色の説明があったそうです。

はっきりどの時期の作品だとかもよくわからないですが
イエールの展覧会に出ていたということは割と若い時の色になるのかな?

たまには違う色を使うこともあるかもしれませんが、
これだけをみてみるとこの当時すでに発売されていた「緑」や「紫」の絵の具は使わずに
混色して描いていた様ですね。興味深い!
それに茶色の種類は豊富ですね。

イエール、広場の芝
↓こういう作品を研究したのかな?



ちなみに、カイユボットはデュビュというパリ、マルシュブ大通り60番地にあった画材屋を利用したことは判明しています。
この作品で使われた絵の具もデュビュで購入したのかしら?
Brief Report on Technology and Condition


地面の明るい部分 → 明るい黄土色

鮮やかな青葉 → プルシアンブルー オークル

薄い青葉 → ウルトラマリン オークル

影になった青葉 → 黄色またはシエナ色 黒青

木々に陽のあたった部分 → ナポリイエロー

木々の影になった部分 → プルシアンブラウン 黄色 青色

明るい木々 → 青色 鮮やかな黄色 時々白

空の素描 → 
プルシアンブルー 白 灰色になるようにウルトラマリンで加筆した黒青。
もし黒青を緑にみせる時は、バーミリオンか漆色で点描。
木が描かれていない場合はプルシアンブルー 

紫がかった灰色 → ホワイトウルトラマリン 茶黄土または黄色または深紅

木の素描や芝などのオレンジ色 → 黄色 シエナ色を伴ったルショフェルージュ

地面の前景 → シエナ色

葉っぱ、赤い色調、芝 → 薄シエナ色

地面の影 → ブラックアイボリー 焦シエナ色

木々の影 → ブラックアイボリー シエナ色
 緑がかった赤茶色 : 黄色 青色 紅漆
 紫がかった赤茶色 : 青色 赤  黄色少し
 オレンジ味をおびた赤茶色 : 赤 – 黄色 青色少し

木々の奥の方 → コバルト 漆茜色 

赤色の影 → バーントシエナ

晴天、穏やかな海、遠くの空 → ウルトラマリン 

大地、木々、芝の素描
 → 明るい部分 : 黄土色 
 → 濃い部分 : クレイ

素描の描き直し(?) → シエナ色
※訳してもちょっと意味のわからないところもありました・・・カラーチップもご参考までに!

撮影禁止だったため、メモをわざわざ送ってくださいました、感謝感謝です!!


今後カイユボットの使用した絵の具について研究したい人が現れたとき
その足がかりになるかもしれないし、原文も書いておきますねヾ(*ゝω・*)ノ

Parties lumineuses des terrains → Ocre jaune clair
Verts vifs → bleu de Prusse et ocres
Verts clairs → Outremer et ocres
Vert dans l’ombre → Jaune ou terre de sienne et noirs bleus
Parties lumineuses des arbres → Jaune de Naples (indispensable)
Ombres du vert → Brun de Prusse , jaune , bleu
Lumières du vert → Bleu et jaune très brillants avec un peu de blanc quelquefois
Ciel ébauché → Bleu de Prusse, blanc et noir bleuâtre de manière à avoir teinte grise qui devient très belle en retouchant avec outremer
Si le noir mélangé au bleu devient vert ajouter pointe de vermillon ou laque
Ebranché en ciel avec bleu de Prusse et blanc
Gris violâtre → Outremer blanc et ocre rouge ou jaune ou laque cramoisie
Couleur orangée → Pour ébaucher les arbres, le gazon, etc.. : se fait avec jaune et rouge réchauffé avec terre de sienne
Premiers plans du terrain → Terre de sienne
Feuillages, tons roux, gazons → glacis de terre de sienne
Terrain dans les ombres → Noir d’ivoire - terre de sienne brulée
Ombre des arbres → Noir d’ivoire et terre de sienne
 Brun rouge verdâtre : jaune – bleu – laque rouge
 Brun rouge violâtre : bleu – rouge et un peu de jaune
 Brun rouge orangé : rouge – jaune et un peu de bleu
Fonds vert des arbres → Quelquefois on les retouche avec cobalt mélangé de laque de garance et de blanc
Ombre du rouge → Terre de sienne calcinée
Ciel limpide, eaux calmes, ciel lointain → Préparer avec outremer puis sans noir
Ebauche de terrain, arbres et gazon
 → Partie claire : ocre jaune et blanc
 → Partie de vigueur : ocre de ru
Réchauffé d’ébauche → Terre de sienne

アンリ=コルディエとカイユボットは親戚関係

カイユボットが1883年に描いた「アンリ=コルディエの肖像」。



ブリヂストン美術館で開催されたカイユボット展にも展示されていたので、
覚えている方もいらっしゃるかと思います。

展覧会のカタログには
———-
コルディエはカイユボットと生年が1年違う同世代。
アメリカ、ニューオリンズでフランス実業家の家庭に生まれ、フランスとイギリスで学んだ後、
1869年より上海のアメリカ系商社に勤務。
そこで中国について学び、英国王室アジア学会北中国支部図書館員となった。(中略)
カイユボットとコルディエの関係の詳細は明らかではない。
カイユボットは生活の糧を得るために肖像画の委託を受けることがなかったとすると、
本作は友情の証なのだろう。

———-
と書いてあります。


アンリ・コルディエさん、今まではカイユボットの友人の一人だと考えられていたのですが
ところがどうもカイユボットと親戚関係にあったようなのです!


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実はこの話、知人からメールで教えてもらったのです。
まったくもって私の手柄ではないのですけど、その内容をここに記します。

また、私自身は実際この本を読んだり調べたりしたわけではないのですが、
いつか機会があったらこの目でみてみたいです!

いただいたメールの内容抜粋です。
——————————
コルディエが1925/3/16に亡くなった後、同じ東洋学者であったポール・ペリオがコルディエに敬意を表して「Henri Cordier (1849 – 1825)」という彼の人生についての本を書きました。
それを読んでみると、このような記述があったのです。


« Son père chargé de fonder à Changhai une agence du Comptoir d’Escompte, était parti en 1859 pour la Chine, où il fut bientôt rejoint par sa femme et son plus jeune fils. Les deux ainés sortaient chez leurs parents Caillebotte, c’est à cette parenté qu’est dû le portrait d’Henri Cordier par Caillebotte… ».
« アンリの父親がコントワール・デスコント銀行の上海支店設立の担当となり、1859年に中国にやってきた。そしてそこに妻と息子も加わる。アンリの祖父母はカイユボットの親戚筋であり、そのためカイユボットがアンリ・コルディエの肖像を描いたのだ。»

市のアーカイブにアクセスしたらすぐにわかりました。
アンリの祖父ジェロームはルマスケリエ家(カイユボットの父マルシャルの2番目妻の家)の結婚や出産に何度も証人として出席しているようです。
さらにアンリの父であるウジェーヌ・エルネストが生まれたとき、父マルシャルの2番目妻の父親のフィリップ・ジョセフ・ルマスケリエが出生証明書の証人の一人として署名していたのです。

——————————

家系図もつくっていただいちゃったんだけど、わかるかな・・・?
yyyeyoyycyaye-2014-11-26-00322.png

ギュスターヴ・カイユボットの父親マルシャルの二番目の妻のセラフィーヌの父親フィリップ・ジョセフと
アンリ・コルディエの曾祖母テレーズが兄弟だ、ということです。
ちなみにギュスターヴはマルシャルの三番目の妻との間の子です。

かなり遠い親戚(はとこの子供同士くらいの遠さ)であり、
父親マルシャルの前の奥さんつながりなので『血縁』というわけではないのですが、
(※二番目の妻と三番目の妻は血縁関係の可能性が…そうなると『血縁』になりますね。2014/12/17追記)
(※二番目と三番目の妻は叔母、姪の関係でした。二人は遠いながらも血縁関係です。詳しくはこちらを » 2014/12/20追記)
随分濃い親戚付き合いをしていたようですし
カイユボットはコルディエを親戚だとわかった上で描いたのでしょう。

アンリ・コルディエの「学者」という社会的側面を描きつつ、
書き物の姿勢や開きっぱなしの棚などからうかがえる格好付けていない様子から
彼のプライベートな空間を描こうとしたカイユボットらしさが出ています。

家族や親戚のポートレイトを数多く描いたカイユボットですが
アンリ・コルディエが親戚だとわかった今
この作品はさらにそうした傾向を特徴づける作品だと言えるでしょう。


もしかしたら明らかになっていないだけでまだ他にもそうした肖像画があるのかもしれないですね*^o^*


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